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スタソマ日本語訳byK

第一巻)

ジャワの宮廷詩人タントゥラール。今こそ古の聖者、如来の生まれ変わりたる偉大なるスタソーマの物語を語ろう。
はじまりはプルサダ王のものがたり。
旱魃に見舞われた王国を救い、人々を守り導いていくため、ラトナカンダ王国の王ジャヤンタカは、人が踏み入れたことのない森に入り修行を積む。その結果、ついにルドラ神が眼前に現れ、大いなるその力をジャヤンタカに与えた。ルドラ神の大いなる力により、その足は地を砕き、頭は宇宙をも突き抜ける。地は揺れ、天は裂ける。ルドラの熱、光によって触れたものは火を噴く。山も噴火する。全ての武器を持ち、全ての力を得ている。魔物から女、赤子の力まで。そうしてジャヤンタカはプルサダ(全てを知る者、何者によっても打ち負かすことのできない者)王となった。
ラトナカンダはプルサダ王の力により豊かな収穫に恵まれ、人々は王を慕い、たくさんの収穫物を王に捧げ、王を讃える。しかし、民衆が王を讃え、喜ぶことがあまりにも過ぎてしまったため、その隙を時を司る魔神カーラにつけ入れられてしまう。
あるとき、王の食事係が料理中に、カーラの思惑によって過って手を切り落としてしまい、その血が王の食事に混ざってしまう。

第二巻)

食事を王に捧げる民衆達。人間の血が混じっていることを知らずにその食事を摂ったプルサダ王は、それからというもの、自分の中から人肉を求める欲望が沸き起こって来るのを押さえきれなくなり、ついに民衆を手にかけはじめる。王の中の善良な魂が王から離れ、残ったのは魔物の姿。付き人達が次から次へと民衆を捕らえては王の前へと引き出す。ラトナカンダの土地はやがて荒廃し、樹々は力を失い、人々も王国から逃げ出していく。しかしその人々も捕らえられ、犬に喰われ、もはや逃げ場はどこにもなくなってしまった。山を越え、人間を探しまわるプルサダ。いつしか付き人すらも全て喰い尽くされ、犬も死に絶え鴉がその屍体を漁り、太陽も月もその光を失い、気がつけばプルサダ王はひとり、かつての王国であった墓場のような荒野に立ちすくむのであった。

第三巻)

それでもなお人肉を求めて徘徊するプルサダ王。あるとき、足に怪我を負い、歩けなくなってしまう。
プルサダ王は、「誰であれこの怪我を治した者には、思い通りの褒美をとらす」と叫んだところ、目の前に現れたのは魔神カーラ。カーラは怪我を治すかわりに百人の王の首を差し出すようにとプルサダ王に命じる。この条件をのんだプルサダ王は、次から次へと近隣の王国を襲い、ひとりまたひとり、王を捕らえていく。近隣の王国は恐怖と悲しみの底に沈む。

第四巻)

いよいよ百人目の王の首をカーラに差し出そうというとき、カーラはプルサダ王に告げる。「百人の王の首よりも勝るひとりの王がいる。その首を差し出せ。その者の名は、スタソーマ。」
一方、クルの一族である王国、ハスティナの王都ハスティナプラでは、変事が起きていた。
ハスティナの王マハーケトゥの元に如来が現れ、この世の苦難を取り除くため、転生するという。その直後に王妃が懐妊し、今まさにその子が生まれようとしていた。その人こそスタソーマ。その人の誕生を祝うため、樹々は一斉に花を咲かせ、動物達は王都に集い、菩薩、天女達が祝福の音楽を奏でるのであった。

第五巻)

如来の生まれ変わりたる王子の誕生を喜ぶマハーケトゥ王と民衆達。しかし、人々の思いとは裏腹に、スタソーマ王子は出家をし森に入り、悟りへの道を歩むことを希望する。
王、王妃、大臣、僧侶、民衆、全ての人々がこれを押しとどめようとするが、王子の決意は固く、ある夜、王宮をひとり抜け出し、修行の旅へと出るのであった。
王子が王国を捨てたことを悲しむ人々。しかし、なす術はない。
ある日、王子が墓場の近くで瞑想をしていると、地母神プルティウィがスタソーマの前に現れる。地母神はスタソーマを祝福し、さらに修行を深めるため、聖山スメルー、すなわち須弥山に行くことを勧める。

第六巻)

森の中を進んでいくスタソーマ王子。するとその途中、ケーシャワ尊者に出会い、尊者と共に旅を続けることになる。さらに進んでいくと、森の中でスミトラ尊者と出会う。スミトラ尊者はスタソーマの縁者であることを明かし、従兄のダサバフがプルサダ率いる魔物達と戦っていること、さらにスタソーマこそがプルサダを退治し世界を救うことのできる唯一の人間であることなどを説いて王国に戻るよう説得するが、スタソーマの求道の意思は固く、スメルー山頂を目指し旅を続ける。
そのスタソーマの前に立ちはだかるのは、頭が象、身体が人間のガジャワクトラ。

第七巻)

ガジャワクトラは、そのとてつもない破壊の力でスタソーマの行く手を遮るが、スタソーマの仏性の前に調伏され、これに帰依する。スタソーマはガジャワクトラと共にさらに進んでいくと、今度は龍が行く手を遮るが、やはりスタソーマに帰依し、共にスメルー山頂を目指して進んでいくことになる。
すると空腹に苦しむ虎の親子に遭遇し、今まさに雌親が我が子を喰らおうとしているところを目の当たりにする。スタソーマは子虎の代わりに自分の身を雌虎に与え、子虎を救う。スタソーマの血肉を喰らって正気に返った雌虎は、自分の行いを激しく後悔するが、時既に遅し。ガジャワクトラ、龍と共に嘆き悲しんでいると、インドラ神が現れ、スタソーマを生き返らせる。これを見た虎もスタソーマに帰依する。

第八巻)

ついにスメルー山頂にたどり着いたスタソーマは、いよいよ深く瞑想に入る。
しかしこのままでは魔王と化したプルサダに世界が滅ぼされてしまう。なんとかしてスタソーマをこれに立ち向かわせようと、インドラ神は美しい天女を送り込んでスタソーマを誘惑するが全く動じる気配もない。インドラ神自身が最高美の女神モーヒニーに変じてスタソーマを誘惑するが、全く心を動かされる気配もない。
やがていよいよスタソーマがその本性である毘廬遮那如来の姿を現すと、インドラを始め神々はその前にひざまづき、プルサダの調伏を祈願する。

第九巻)

神々の要請に応じて山を下りたスタソーマ。従兄であるダサバフとプルサダの軍がまさに今激突している。激戦の中でプルサダは自らを魔物に変じ、ダサバフの軍に向かう。魔物の力には勝てず苦戦するダサバフとその軍隊。これを見て、いよいよスタソーマも出陣を決意する。
いよいよ登場したスタソーマはルドラ神に力で対抗するのではなく、あくまで仏の慈悲をもってそれに近づいていく。この姿に触れたプルサダの軍は、直ちに戦闘を止め、平安の中に武器を置き、スタソーマに帰依する。
やがて九柱の神々が地上に姿を現し、プルサダとスタソーマの戦いの行方を見守る。

第十巻)

スタソーマの姿を見たプルサダは、いよいよ自らをルドラ神の姿に変じ、ルドラ神の力をもってスタソーマに立ち向かう。これにより世界は闇につつまれ、灼熱の炎に飲み込まれようとしている。そしてルドラ神は九柱の神々が持つ武器を利用してスタソーマを攻め立てる。しかし、鋭い刃を持つチャクラ(円盤)はスタソーマの前に蓮の花へと姿を変じ、灼熱の炎はスタソーマの前に清水へと姿を変じる。姿を変じた武器はルドラ神の胸に触れ、これにより平安に包まれたルドラ神は自らプルサダの元を去り、如来仏と同体であることを衆生に示す。

BHINEKA TUNGGAL IKA TAN HANA DHARMA MANGRWA

姿は違えども本来無二物。真実はひとつなり。

プルサダは自らの身体からシワ神の現れであるルドラ神が去ったことを悟り、スタソーマに帰依する。
スタソーマはプルサダがハスティナ王国を攻めた理由を聞き、魔神カーラが百人の王の代わりにスタソーマの首を求めているならば望み通りにその身を差し出すべく、プルサダの案内のもと、魔神カーラの元へと赴く。
時を司る魔神カーラはスタソーマの姿を見て歓喜につつまれ、これら全てがカーラの思惑であったことを明かし、スタソーマに時の秘儀と智恵を授ける。
プルサダはこれより聖者として人々に輪廻とカルマについて説いて回った。
この世の全てはあるべくしてある。例えば虎が鹿を狩ってそれを喰らっても、鹿はそれを恨みに思うこともせず、仕返しをすることもない。なぜならばこれが自然のありようであり、カルマだからなのだ。
例えば樹々にも芳しい花をつけるものもあれば臭気を放つものもある。甘い実をつけるものもあれば苦い実をつけるものもある。これらは全て自然の摂理であり、その精妙なバランスと調和の中で存在しているものなのである。


"Om, Shanti, Shanti, Shanti, Om"

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プロフィール

Project  Wayang-Beber

Author:Project Wayang-Beber
バリ島伝統絵画家dewasugiによって描かれた、全長30m​の物語絵巻を基に、バリ伝統音楽や語りや踊りをはじめ、様々な芸術とのコラボレーション公演を行う楽団です。公演情報や作者デワスギの情報などの記録です。

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